2026/03/24 / 参議院 / 法務委員会

打越さく良氏 法務委員会 質疑

2026-03-24 法務委員会 第2号

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この質疑の要点

質問の要旨

  • 旧姓の通称使用を法制化するだけで、改姓による不利益を解消できるのか?
  • 夫婦同氏制度による改姓の負担を、個人の尊厳と男女平等の観点からどう捉えるのか?
  • 選択的夫婦別姓制度を導入し、法制審議会の答申を法改正へつなげるのか?

政府答弁

  • 政府側は、旧姓の通称使用を法制化する取組と、夫婦の氏に関する議論をそれぞれ進める考えを説明。
  • 政府側は、最高裁判決や社会状況、国民の意見を踏まえて夫婦の氏の制度を検討する立場を説明。
  • 政府側は、夫婦の氏に関する制度は国民生活に関わるため、国民各層の意見や国会での議論を注視する考えを説明。

残った争点

  • 通称と戸籍上の氏を併用する負担を減らせるか、選択的夫婦別姓を求める当事者の課題に応えられるかが確認点。
  • 改姓の負担が女性に偏る実態を是正し、婚姻時の選択をどのように保障するかが残る論点。
  • 制度導入の是非と、長期間実現していない法制審議会答申をいつ法改正へつなげるかが残る論点。

発言の流れ

旧姓使用との違い

4発言
質問 打越さく良 立憲民主・無所属

○打越さく良君 立憲民主・無所属の打越さく良です。
 大臣の所信では、旧姓の通称使用の法制化を後押しするくだりがある一方、選択的夫婦別姓の実現に向けた決意を聞くことはできませんでした。大臣、旧姓の通称使用の法制化が選択的夫婦別姓を望む人の願いに沿うものだと胸を張って言えるでしょうか。
 三月十八日、選択的夫婦別姓の実現を求めて法務大臣を被告として訴えている訴訟の口頭弁論が東京高裁で行われました。この日、原告のお一人は、旧姓使用の法制化は、喉が渇いて水が欲しいと言っている人に塩水を飲めと言っているようなものと語りました。水と塩水では、見た目は同じかもしれません、でも、当事者にとっては同じわけがありません。当事者の渇き、願いに応えるものでは決してないのです。
 大臣、喉が渇いて水が欲しいと言っている女性たちに塩水を飲めと言い続けるおつもりでしょうか。

公式会議録の該当発言
答弁 平口洋 自由民主党・無所属の会 / 法務大臣

○国務大臣(平口洋君) 旧氏使用の法制化は、これまで政府が二十年以上にわたって進めてまいりました旧氏使用の拡大の取組をより一層進めるものであります。これによりまして、婚姻等による氏の変更によって社会生活で不便や不利益を感ずる方を更に減らすことができると考えております。
 これに対して、選択的夫婦別氏制度の導入は、こうした取組とは全く異なる課題であると認識しております。御指摘のように、選択的夫婦別氏制度の導入を求める声があることは承知をしておりますが、この点については現在でも国民の間に様々な意見があるため、国民各層の意見や国会における議論の動向等をよく踏まえる必要があると考えております。

公式会議録の該当発言
答弁 平口洋 自由民主党・無所属の会 / 法務大臣

○国務大臣(平口洋君) 御指摘のように、価値観の多様化に合わせまして、選択肢を増やす観点から、選択的夫婦別氏の制度を求める声があることは承知をいたしております。
 夫婦別氏制度を定める民法第七百五十条については、夫婦同氏制度を定める民法第七百五十条については、平成二十七年の最高裁大法廷において、その文言上性別に基づく性的な差別的取扱いを定めるものではない、夫婦となろうとする者の間の個々の協議の結果として夫の氏を選択する夫婦が圧倒的多数を占めることが認められるとしても、それが規定の在り方自体から生じた結果であるということはできないといたしまして、憲法十四条一項に違反しない旨判断されているものと承知をいたしております。
 そのため、現行の夫婦同氏制度により男女不平等が生じていることを前提とする御指摘は当たらないものと考えております。そして、このことは、現行の夫婦同氏制度を維持した上でお尋ねのように旧氏使用の法制化がされた場合でも異ならないものと考えております。

公式会議録の該当発言

個人の尊厳と男女平等

2発言
答弁 平口洋 自由民主党・無所属の会 / 法務大臣

○国務大臣(平口洋君) そのような声があることも承知をしておりますが、他方で、戸籍上の氏まで夫婦、親子で別にすることにつきまして、子供への影響などの観点から懸念を示す声があるものと承知をいたしております。
 最近の多くの世論調査を見ると、現行制度の維持、旧姓の通称使用の拡大、法制化、夫婦別氏制度の導入の三者択一で選択、調査した場合には、旧姓の通称使用の拡大、法制化を選択する割合がやや高くなる傾向にあると承知をいたしております。そのため、選択的夫婦別氏制度の導入の是非については、国民各層の意見や国会における議論の動向等をよく踏まえる必要があると考えております。

公式会議録の該当発言

制度導入と法制審答申

4発言
答弁 平口洋 自由民主党・無所属の会 / 法務大臣

○国務大臣(平口洋君) まず、選択的夫婦別氏制度の導入については、国民各層の意見や国会における議論の動向等をよく踏まえる必要があると考えております。
 法務省としましては、第六次男女共同参画基本計画等に基づき、旧氏使用の拡大について関係省庁と連携して必要な検討を行っていきたいと考えております。
 以上でございます。

公式会議録の該当発言
答弁 平口洋 自由民主党・無所属の会 / 法務大臣

○国務大臣(平口洋君) そのように答えておりますけれども、ここは法務大臣として答弁をいたしておりますので、私の個人の事柄については差し控えたいと思います。

公式会議録の該当発言

個人の尊厳と男女平等

2発言
答弁 平口洋 自由民主党・無所属の会 / 法務大臣

○国務大臣(平口洋君) 平成八年に法制審議会が答申を行った選択的夫婦別氏制度については、現在でも国民の間に様々な御意見があるものと承知をしております。
 また、同性婚制度は、国民生活の基本に関わるものであり、国民一人一人の価値観とも密接に関わるものと認識をしております。
 引き続き、国民各層の意見、国会における議論の状況を踏まえまして、選択的夫婦別氏制度についてはその対応を検討していく必要があり、同性婚については、そのような違憲状況のほか、同性婚に関する訴訟の動向というものもありますので、これらを注視していく必要があると考えております。

公式会議録の該当発言