政府答弁
- 政府側は、夫婦の氏に関する制度は国民生活に関わるため、国民各層の意見や国会での議論を注視する考えを説明。
- 政府側は、旧姓の通称使用を法制化する取組と、夫婦の氏に関する議論をそれぞれ進める考えを説明。
残った争点
- 制度導入の是非と、長期間実現していない法制審議会答申をいつ法改正へつなげるかが残る論点。
- 通称と戸籍上の氏を併用する負担を減らせるか、選択的夫婦別姓を求める当事者の課題に応えられるかが確認点。
発言の流れ
制度導入と法制審答申
12発言○牧山ひろえ君 おはようございます。
本日は、選択的夫婦別姓についてお伺いしたいと思います。
資料一を御覧ください。
四月十日、私が尊敬する先輩の千葉景子元法務大臣への夫婦別姓に関してのインタビュー記事なんですけれども、千葉先生は、法務大臣就任時に選択的夫婦別姓を実現できなかったことに責任を痛感している、そして私の中でやり残した大きなものの一つとインタビュー記事にてお答えしております。私は、この千葉先生の思いを胸に、何としても選択的夫婦別姓を実現させたいと強く感じております。
また、更に重要なのは、法務省の政策の肝でもある法制審議会が三十年間も前に答申しても、いまだに実現していない答申がこの選択的夫婦別姓なんです。なのに、こうして法務省が応じないのか、どうして法務省が応じないのか。国民の人権を守るべき法務省が時の与党の圧力に屈してよいのでしょうか。
大臣、どうして三十年前の法制審議会の答申を無視し続け、そして多くの国民が待ち望んでいる選択的夫婦別姓を実現させていないのか、御答弁いただければと思います。
○国務大臣(平口洋君) 法務省は、平成八年及び平成二十二年に法制審議会の答申を踏まえた改正法案の提出に向けた準備をしたところでございます。しかしながら、この問題については、国民の間に様々な意見があったほか、当時の政権内においても様々な意見があったこと等から改正法案の提出までには至らなかったものと承知をしております。
現在でも選択的夫婦別氏制度の導入の是非については、国民の間に、また各党各議員の間にも様々な意見があるものと承知しておりまして、改正法案の提出には至っていないところでございます。
○牧山ひろえ君 大臣、選択的です、選択的から始まります、選択的夫婦別姓ですので、誰でもやっぱり選択する自由はあると思うんですけど。
この問題を放置し続けるから、次に御紹介するように、民間が苦肉の策として、次に御説明する結婚相談サービスを開始しているんですね。
ちょっと説明しますが、この結婚サービスというのは、ある大手結婚相談所が開始したものなんですが、同じ名字同士、例えば鈴木さんと鈴木さん、あるいは田中さんと田中さんという同じ名字の方が婚活するサービス、これが話題になっていますけれども、この同氏婚サービスを企画した方に趣旨を聞いたんです。この同氏婚サービスというのは、夫婦別姓が選択できない現状についての、ある意味世の中への投げかけとして始められたんでしょうかと聞きましたら、そのとおりですとお答えになっていました。選択的夫婦別姓制度が導入されていないために、自らの姓を守りたいと考えるカップルが婚姻を断念せざるを得ない、その積み重ねが背景にあるのではないかと感じております。
本来であれば制度の中で尊重されるべき人権が、制度の不在によって行き場を失っているとも言えると思います。
この状況をどのように受け止め、そして、大臣がかつて賛成していた選択的夫婦別姓制度がないために困っている方々に対して何とお答えになりますでしょうか、法務大臣。
○国務大臣(平口洋君) 選択的夫婦別氏制度を望まれる方々から、氏を含む氏名は個人のアイデンティティーに関わるものであること、また、氏を変えたくない方々にとって夫婦同氏制度が婚姻の障害となっている可能性があることなどの指摘があることは承知をしております。
そのような御意見も真摯に受け止める必要があると考えておりますが、他方で、戸籍上の氏まで夫婦、親子で別にすることについては、子供への悪影響などの観点から懸念を示す声もあると承知しております。
そのため、選択的夫婦別氏制度の導入の是非については、国民各層の意見や国会における議論の動向等をよく踏まえる必要があるものと考えております。
○牧山ひろえ君 繰り返し子供に影響とかというお話もありますけれども、何を根拠にされているのかよく分かりません。この夫婦別姓制度がある国々の子供たちに聞いたんでしょうか。そういう事例を踏まえて今おっしゃっているのか。何の根拠もないなら、その御答弁はやめた方がいいと思います。
二〇二四年の衆議院選、毎日新聞のアンケートでは、大臣は選択的夫婦別姓に賛成、同性婚についても賛成のお立場でしたが、大臣として政府の一員となったなぜか二〇二六年の衆院選、同じアンケートでは無回答でした。
三月二十四日、打越議員がこの違いについて言及すると大臣は、法務大臣として答弁いたしておりますので、私の個人の事柄については差し控えたいと思いますとお答えになったの、御記憶にあると思いますが、では、選択的夫婦別姓と同性婚に賛成という公約を理由に衆院選で平口洋候補に一票を投じた広島市西区、佐伯区、大竹市、廿日市市の有権者にはどう顔向けできるんでしょうか。
法務大臣という立場上という言い訳は不要ですから、まずは国民に選ばれた一議員として、選挙区であられる広島市西区、そして佐伯区、大竹市、廿日市市の有権者に、公約として表現したことは間違っていましたと、進退については有権者の皆さんに委ねますというぐらいのやはり誠意を持っていただけないと困ります。法務大臣、是非お答えください。
○国務大臣(平口洋君) そのアンケートについてはいろいろな評価がありまして、一衆議院議員として答えればいいか、あるいは法務大臣としての立場上の意見として答えていいかという問題がありまして、私はいずれも正しいと思っておりまして、御指摘の場合は法務大臣としては適当でない答えをしたということでございますけれども、ほかの局面では衆議院議員個人としてはこう思うというふうな言い方をしたつもりでございます。
公式会議録の該当発言○牧山ひろえ君 大臣、ちょっと今御答弁、何か撤回した方がよろしいんじゃないかなと思います。というのは、そのときに聞かれたときは一議員ではないんですよ。一候補者として聞かれたので、法務大臣として聞かれたわけではないと思います。
ちょっと更にお聞きしたいんですけど、では、大臣を退任された後、一議員に戻ったら選択的夫婦別姓、そして同性婚にも賛成の立場に復活されませんか。法務大臣、お答えください。
○牧山ひろえ君 大臣、一議員として私はこういうふうに思いますというふうに公約をして、そして、そのお考えがあるんだったら、じゃ、平口議員に入れてみようという、入れようという思いを託して一票ずつ一票ずつ、本当に清い、清き一票です。その人たちは、その言葉を信じて一議員として投票したわけで、一議員として選んだわけです。
それを、今のような御答弁だと、本当にどう顔向けされるのかなと思うんですけど、もう一回お答えください。
○牧山ひろえ君 私がお聞きしているのは、そのときのことです。そのとき、法務大臣じゃなくて一候補者だったので、その一候補者がこういうふうに私は同性、夫婦別姓に賛成だということを言ったわけですよ。それに、それを信じて、その同じ考えを持つ方々が投票したわけです。そのとき法務大臣じゃないんです。
なので、それについてどう思うかをお聞きしております。
旧姓使用との違い
3発言○牧山ひろえ君 済みません、かみ合っていないです。
後で御自身の御答弁を読んでいただければと思います。そのとき法務大臣じゃなくて候補者だったので、候補者としてそういう公約をして、そして投票したわけですよ。その一票一票がその公約によって左右されたと思いますので、一票を投じた方々の思いを重んじていただきたい、重んじるべきだと思います。
さて、次に行きます。
三月十三日、第六次男女共同参画基本計画が閣議決定されました。いわゆる総理肝煎りの旧姓使用の法制化です。
それを受けて、三月二十六日、日弁連会長は声明でこう言っております。旧姓を通称とすることが公認されるだけであり、現行の夫婦同姓強制による憲法第十三条で保障された人格的利益の侵害という人権侵害が解消されることはない、また、夫婦が同姓にならなければ婚姻できないとすることは、憲法第十三条で保障される婚姻の自由に対する不当な制約であると、明確に旧姓の通称使用の法制化に反対しているんですね。
さて、先ほど紹介の同氏同士の婚活サービス、又は資料二のように、アメリカ、例えばハワイなどで結婚式を挙げて婚姻証明書を受けることで夫婦別姓制度を求める国民は相当数いるようです。
もはや世界標準の夫婦別姓制度ですが、日本ではせめて選択的としてカップルが同姓か別姓かを選べるよう、法務省の肝でもある法制審議会が三十年も前に答申しているんです。
大臣、最後にもう一度伺います。国民各層の意見を聞いてなどという役人答弁を朗読せずに、政治家平口洋さんとして、私は選択的夫婦別姓に賛成です、速やかに法務省主導で選択的夫婦別姓を実現させますと魂を込めて歴史的答弁をすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○牧山ひろえ君 せっかく法務大臣として御活躍中なのですから、世界基準の夫婦別姓制度をつくり上げて、新たな歴史をつくっていただければと思います。
是非、繰り返しますけれども、お一人お一人有権者の方々は、議員としての候補者であったときに、私はこの夫婦別姓に賛成しますと言っておられるわけですから、それを信じて思いを託した、票を与えてくださった有権者のことを是非考えて、ちゃんと振り返って、なぜ議員にそもそもなれたのか、法務大臣になる前に議員になれたのは、そういう一票一票の思いが託されているわけですよ。だから、せっかく法務大臣になったのにそれをやらないというのは、私はその皆さんの、そもそも議員になれた方々、議員になれた理由はそういう人たちが応援したからだと思うので、是非そのことを考えながら発言していただきたいと思います。
時間ですので、終わります。