発言の流れ
導入・その他の質疑
11発言○近藤(和)委員 中道改革連合の近藤和也でございます。
この国会が始まってから初めての農林水産委員会での質疑になります。何となく、帰ってきたなという形で、懐かしく思います。この質疑の機会をいただいた野間筆頭、そして質疑時間をたくさん確保していただいた与党の笹川筆頭を始め、政府・与党の皆様にも感謝を申し上げます。よろしくお願いいたします。
それでは、食糧法の質疑に入ります前に、先に能登半島地震、豪雨についての現状の確認、そして要請ということから入らせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
今、能登半島では、地震から三度目の春を迎えています。田植があらかた済んだという状況の中で、珠洲や輪島に行きますと、ここは耕作放棄地じゃないだろうといったところでも水が張っていない姿を見ますと、やはり心が痛みます。
その中で、直営施工について、昨年の質疑で、業者の方がなかなか工事に来てくれないという中で、農家の方々が重機を使って田んぼや畑を直す、そして、そこでもお金をいただけるということで収入の足しにするといった事業をしていただいています。本当にありがとうございます。
ただ、一方で、農家の方々にとってみても、結局はおらっちゃは素人なんだ、素人で工事をして、もし駄目だったら、以前であれば、直営施工をすれば復旧事業は駄目だという見方だったんですけれども、直営施工をして、その後でも、不具合が見つかれば国の復旧事業を使ってもいいよといった答弁をいただきました。本当にありがたいなと思います。ただ、実際、一年たってみて、そのような事例があったのかどうかを伺いたいと思います。
そして、もう一点ですけれども、この直営施工とは関係なく、時間が経過して、一年たって二年たって、例えば、一度田んぼに水を張ったけれども、一年たったらやはり駄目だったという事例も今ちらちらと聞いております。
ちなみになんですけれども、自宅の建物についても同じような質疑を別の委員会でしたことがございまして、私の自宅なんてまさにそうなんですけれども、災害に遭って、最初は被害がなかったように思いました、しかし、今年になって、二度目の雨漏りが発覚して、瓦屋さんに来てもらったら、屋根がやはり壊れていた、屋根瓦だけではなくて、屋根も割れていたということです。これは、時間がたってから被害認定調査を受けることができるようにという、以前は駄目だということだったんですが、地震由来ということであれば、時間がたってからでも、二度目、三度目ということだけではなくて、新規の被害認定調査、いわゆる罹災証明を出してもいいといった動きが今出てきております。
農地についても、地震の一年目、二年目のときには分からなかったけれども、今、新たに被害、これは明らかに地震や豪雨のせいであろうということで、修繕しなければいけないような場所が見つかれば、やはりこれは国が事業として行っていただきたいなというふうに思います。
直営施工をした上で復旧事業をやった例があるのかないのか、そして、時間がたったけれども、今改めて、やはりこれは地震由来ではないか、畑や田んぼを直してもらえないかという事例があったら対応ができないのかということ、二点についてお伺いをいたします。
○広瀬大臣政務官 お答えいたします。
農業者自らが農地の土砂撤去などを行う直営施工の話は、復旧を実施した農地において、その後、不具合が生じ、災害復旧事業を活用して修繕を行った事例については、現時点では承知をしておりません。
それから、豪雨の話がありましたけれども、豪雨による農地被害に対して、災害復旧事業による、直営施工などの復旧工事を実施した後に、新たに地震による被害が確認された場合、災害復旧事業を活用して復旧を行うことが可能であります。
こうした対策をいろいろ取っておりますけれども、現場でしっかりと活用いただけるように、委員の御指摘をいただきながら、県や市町へ周知するとともに、県や市町と連携をして、地震と豪雨からの復旧を一体的に推進するように支援を進めていきたいと思っております。
○松本政府参考人 委員からの二点目の質問に関しまして、私から答弁いたします。
能登半島地震、こちらにおきます豪雨被害におきましては、複数の被災箇所を統合しまして、査定範囲を大くくり化しているところでございます。その範囲内で、時間がたちました後に新たな被害が確認された場合には、災害復旧事業、こちらの対象になるということでございます。
その要件を満たすかどうかにつきましては、現地の状況を踏まえて御判断させていただくことになりますので、個別に我々の方に御相談いただければ対応させていただきたい、このように考えております。
○近藤(和)委員 ありがとうございます。
直営施工後の新たな復旧事業は今まだ行われていないという御答弁でした。たまたま直営施工がうまくいっているのか、たまたまというか、ちゃんとうまくいっているのか、若しくはそれが駄目だった場合に復旧事業を使えますよということを知らないのか、どちらか分かりませんけれども、できるということをまた是非とも周知を図っていただければと思います。
そして、先ほどの二点目の質問についてですけれども、何とか個別で対応ということ、ありがとうございます。実際には、災害の査定の範囲内ということを今少し言われましたけれども、被災をした立場からしてみれば、災害査定をここはしているか、していないかというところ、把握できているところとできていないところはあると思うんですね。是非とも柔軟に対応していただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、漁協等の共同施設についての支援の在り方について伺います。
これは、漁協でも、皆様の御地元の中で、下が荷さばき場で、上が事務所という漁協が結構ありますよね。そこで、荷さばき場は農水省としては支援対象だけれども、事務所は支援の対象外ということが、なかなかこれは改善されていません。ただ、実際にはどちらも被災していますし、漁協にかかわらず、農業をされている方々でも、事務所内で結構作業もしているんですよね、共同作業という点で。
実際には、共同作業場は、中小企業庁の仮設店舗で用意をしていただいたところもございますし、その後には、なりわい補助金ですね、これは経産省ですが、大変ありがたいんですけれども、私は、本来はこれは農林水産省がやはり支援をしていくべきではないかな、それが本来の姿ではないかなと。被災された方々にとってみれば、農協なり漁協なり、窓口をあちこち渡り歩くのではなくて、農林水産業に関わられている方は農水省関係のところでやはり完結をするということが望ましい姿だというふうに思います。
これも、一年ぐらい前のときには、まだまだ前向きな答えはいただけなかったんですが、検討状況について伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
農林水産業共同利用施設災害復旧事業、これは、この事業費の国庫補助の暫定措置に関する法律に基づきまして、共同利用施設の災害復旧を支援するものであります。同法施行令に定める対象施設には、先生御指摘のように、漁協の事務所というのは含まれておりません。
これは趣旨を申し上げれば、この法律の趣旨は、やはり特定少数の農林漁業者に限って利用されるものでないこととか、あとは農林水産業の生産活動に密接に関わりのあるものであることなどを要件といたしまして、これらに該当するものに限定をして対象としているということについては是非御理解をいただければと思います。
ただ、今、近藤先生からもお話がありましたが、ほかの事業も組み合わせて、なるべくちゃんと復旧に向けて支障のないように、我々としても取組をさせていただいております。
ちなみに申し上げると、漁協の場合はそんなにこういう施設というのは余りないのかもしれませんが、例えば農協の場合ですと、結婚式場がついているとか葬儀場もついているみたいな施設もたくさんありますので、これは正直言って、どこでどういうふうに切り分けて、どこまで我が省のこの事業の中でやるべきかというのは、ちょっとよく精査と議論が必要かというふうには考えております。
○近藤(和)委員 少なくとも、漁協のところで結婚式というのは聞いたことがありませんので、是非とも柔軟にしていただきたいと思いますし、特定少数ではないと思います、そして、地域とも密接に関わっている、仕事とも密接に関わっているというふうに思います。実際、今回も前向きな答えはいただけないということを承知の上で、特に、能登半島地震、豪雨では対応が間に合わないにしても、南海トラフ等では恐らく相当な数のこういった施設が被害を受けるというふうに思いますので、同じ苦労をほかの、未来の被災地の方々にしていただきたくないなということで、何とか改善というか、新しい制度づくりに御検討をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、次は、収入保険、共済保険、共済についての質問です。
こちらもいい答えはもらえないのは分かっているんですけれども、要は、能登の農家、農業をされている方にとってみれば、今年であと百五十ヘクタールですかね、そして来年以降で残り百五十ヘクタール、何年後になるか分からない、そして、あと三百ヘクタールはまだどうなるか分からないといった対象者の方々ですね。能登でいけば二千八百ヘクタールですから、それと比べれば、あと残り三百なのかというふうな想像はできると思いますが、三十ヘクタールの方々が十軒もあるのか、もうできないのかという想像をしていただければ大変なことです、三十でもそこそこの規模ということですが。
その中で、やはり被災した一年目のときには収入保険なり共済なりということが対象になりましたが、翌年以降は対象外ということですね。確かに、壊れた車を保険に入らせてくださいというに近いようなことではあるとは思いますけれども、農業についても、また漁業についても、かなり長い年数ですよね、設備投資のことも含めて、周りの雇用も含めて。そのことを考えれば、一年単位といったところからもこの制度を考え直していく必要があるのではないかなというふうに思います。
こちらは、去年、江藤前大臣にも、気持ちは分かるという答弁をいただきました。気持ちは皆さんも分かっていただけると思うんですが、その気持ちが分かるという点から何らかの進展があったのかどうか、その点について伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 江藤元大臣が、気持ちが分かると言ってから何らかの進展があったのかということですが、余り芳しい進展がない答弁になってしまうことはちょっと申し訳ないなと思います。
農業保険の保険期間は、農業者の営農計画が基本的には一年間のサイクルとなっておりまして、毎年、作付品目、面積などが更新される営農実態を考慮すれば、一年間の単年を前提とした制度設計とならざるを得ず、あらかじめ復旧に要する期間などを見込んで複数年を対象とすることは、ちょっと現実的にはかなり難しいというふうに考えております。
ただ、農林水産省として、この保険の制度はそういうことになってしまっておりますので、そうはいっても、現場で大変厳しい思いをしている生産者の皆さん、早く復旧したいという思いで、だけれども、なかなか時間がかかっているという方々もたくさんいらっしゃいますので、今回の被害状況も踏まえまして、被災された農業者が農業法人などに研修、雇用される場合の経費などへの支援に加えまして、先ほどありましたが、直営施工に対する受託費の支払い、そして地域共同で農地などの土砂撤去などを行った場合に多面的機能支払いによる日当の支払いなど、でき得る限り、現状の制度プラスアルファで、現場の皆さんのために何ができるかは、精いっぱいやらせていただいているつもりであります。
今後も、災害により複数年にわたって営農できない場合でも、これら様々な支援策を講じることにより、被災された農業者の皆様の営農意欲が途切れることがないように努力はさせていただきます。
○近藤(和)委員 営農努力が途切れないように努力をしていくという御答弁、ありがとうございます。
その気持ちは理解できるかということはあえて問いませんけれども、元々、保険の制度であったり、あと株式会社の在り方というのは、リスクの分散ですよね。リスクの分散の大本というのは、大航海時代なのかなというふうに思います。そのときには、むしろ単年という計算じゃなかったはずなんですよね。一つの航海といいますか、もうちょっと長い期間での考え方からこういうものがつくられたのかなというふうに思いますので、現在の保険制度の在り方ということではなくて、本来、どうすればリスクを分散していけるか、万が一のときに対応していけるかというところで、今回の能登半島地震では対応できないことは重々承知なんですけれども、未来の被災者のためにも何とか工夫して考えていけたらと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、能登半島地震に関しては最後になりますが、これは田んぼ等でよく伺うお話で、災害復旧の事業と圃場整備を同時にしてくださいということも二度ぐらい質問して、同時にすることはできますよ、災害に遭ってしまったから、この際だから田んぼも広げて、そして様々な設備のところもいいですよという答弁をいただいたんですが、実際、まだ動いていないんですよね、聞いてみますと。
例えばですけれども、九は地震に遭ってしまった、そして残りの一のところは被害がない、これを九と一を併せてやると、結果として、同時に行政としてやりにくいということをちょっと聞いているんですけれども、その点について、復旧事業と圃場整備を同時に行っている事例が現状においてあるのかどうか、伺いたいと思います。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
奥能登地域におきましては、地域農業の将来を考えるモデル地域において、県が中心となり、国、JA等が連携し、将来の方向性に向けた議論や合意形成の支援を進めており、被災地域の復旧を行いながら、圃場整備に向けた合意形成を進めているところであります。
また、モデル地域以外の地域におきましても、被災農地の復旧とともに、担い手への集積、集約や大区画化に向けた圃場整備を一体的に行う取組も始まっているというところであります。
今後とも、地域の合意形成や、その後の創造的な復興を後押ししてまいりたいというふうに考えております。
○近藤(和)委員 実際には、合意形成のところがハードルになっているのかなというふうには思いますが、この地域に今住めていない、金沢にだったらまだ連絡が取れるかもしれないですけれども、輪島や珠洲からですね、例えば愛知に行っている、大阪に行っている、なかなか連絡が取りづらい、もうそんな話は知らぬわいね、ほっておいてくれまいね、そういう方々もいらっしゃると思うんですよね。そして、場合によっては、合意をすれば、水路の管理等でお金がまた取られるんじゃないかとか、こういったことも複合的課題としてあるのかなというふうに思います。
大事なのは、その地の農地を復旧していくということ、そして、より生産性を高めることができればなおさらありがたいというふうに思いますので、何とか解決していける努力をしていただければと思います。よろしくお願いいたします。
それでは、中山間直接支払い、多面的機能支払いについて伺います。
多面支払いでは、今、約六〇%ですね、大体横ばいだ、制度が始まって。そして、中山間では、急傾斜で五〇%、緩傾斜では二九%、三割ないということです。私も、この中山間について、自分のところはなかなかもうできない、せっかくやりたいんだけれどもという話で、半分ぐらいかなと思っていたら、急傾斜で半分、そして緩傾斜では三割ということで、かなり少ないなと。実際には、事務作業の大変さや高齢化、そしてリーダー不足、ある集落では一人の方がそれを全部やっていて、その方が亡くなられたら申込みができないという例も発生してきています。
その中で、私の地元でございますが、能登町という町がございまして、そちらでは、中山間、そして多面を町で一括して手続をしているというところがございます。かなり以前から行っているのではないかなというふうに思いますが、大変ありがたい仕組みですね。恐らく相当最初は苦労されたと思うんですが、その仕組みを同じようにほかの地域もできれば、参加率といいますか、利用率はかなり上がっていくのではないかな、農地を保全していく、そして生産力を高めていくということにつながっていくのではないかなと思います。
この点について、是非ともこの能登町の事例を横展開していく、こういう努力をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
委員御指摘のように、中山間地域等直接支払交付金であったり多面的機能支払交付金については、事務作業を含む活動の継続が困難となる課題がある、こういうふうに認識をしております。
このため、中山間地域等直接支払いでは、集落協定のネットワーク化など、共同活動を継続できる体制づくりへの支援を拡充しているところであります。また、多面的機能支払いでは、活動組織の広域化による体制の強化への支援の拡充をしたところであります。
いずれにいたしましても、委員御指摘のように、石川県能登町でも、県及び市による組織への助言や伴走支援により、交付金の事務を一元的に担う運営組織を設置し、事務負担の軽減を図る取組を行われていると認識をしておりますので、農水省としても、このような取組を全国に横展開するなど、引き続き事務負担の軽減を推進してまいりたい、このように考えております。
政府備蓄米の運用
5発言○近藤(和)委員 全国への横展開、実際には、石川県内の農家の方でさえも、隣の市町の農業関係者の方でさえも、この能登町方式を知らない方、えっ、そうなんけという、こういう状態でございますから、何とか農地そして農家の方々を、未来に生きていただくために、どこかで、恐らくこの数年間の在り方のままでは広がっていかないのかな、相当アクセルを踏まなきゃいけないことも私も理解をしていますので、何とか努力をしていただきたいと思います。
それでは、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律について伺います。
食料・農業・農村基本法が、二年前、二十五年ぶりに改正をされました。そして、昨年、基本計画が決定されたわけですが、今年で二年目ということですね、来年でも三年目という状況でございます。来年は水活の見直しも含めて、まだ計画の途中でもあるのに、なぜ今回の食糧法の改正なのかということでございます。
実際には、米騒動を受けて、備蓄米を放出する理由ですね、この点については、三条の米穀の備蓄とはのところで、米穀の生産量の減少によりというところを省くということが一つの目的であるということは理解はいたしますが、今回の改正はその点だけではありませんよね。実際、私たちが所属をした旧立憲民主党のときには、この食糧法の改正法を提出したわけでございます。
今回の改正の理由、そして基本法や基本計画と理念も含めてそごがないのか、来年の水田活用直接支払交付金の見直しなどとも関連づけて、順番に今回の改正があるのか、その位置づけについて伺います。
○鈴木国務大臣 まず、食糧法を何で改正するのかという話ですけれども、今般の米価高騰の要因及び政府備蓄の売渡しの対応を検証する中で、農林水産省が多様化する流通実態を的確に把握できていなかったことや、政府備蓄の売渡し手続に時間を要し、機動性を欠いたという課題が明らかになったところであります。
まず、このような課題に対応して、米の安定供給を確保するため、外食、中食を含めた流通業者の取引実態を幅広く把握するとともに、把握した流通の状況も踏まえて、官民を挙げた備蓄体制を構築し、備蓄米の機動的放出を可能とすることとしております。
また、需要に応じた生産を可能とするため、従来の、米の需要の減少を前提とした生産調整に関する規定を廃止する一方で、需要開拓や輸出促進、生産性向上に関する施策など、米の生産の持続的な発展を図る施策を講ずることを法律上位置づけることとしております。
基本計画との関係ですけれども、これらは、基本法の令和六年改正において、国民に対する食料の安定供給については、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これと併せて安定的な備蓄の確保を図ることにより行う旨を基本理念として位置づけたこと、そして、令和七年に閣議決定をしました基本計画におきまして、米については、生産性向上策や国内外の需要拡大策を強力に推進した上で、二〇三〇年に八百十八万トンまで増産するという目標を掲げていること、また、令和九年度以降の総合的な備蓄の構築に向け検討を進めるとしていること、これらとしっかりと一致をしておりまして、全く考え方にそごはありません。
これら基本理念や目標の実現に向けて、提出した改正食糧法案の規定に基づく措置を着実に実施をしてまいりたいと考えております。
○近藤(和)委員 生産の増強、こちらは基本法ですよね、国が責任ということだと思いますけれども、今回の改正のところ、食糧法でいきますと、国の責任というのは情報の提供や需要の拡大のところに重きを置いていて、需要の見通しを国が提供してくれることに対して、でも、生産は、生産者の責任がより重くなるのではないかなといったところを心配をしています。
そこで、今回については、第二条では、米穀の需給の安定を図り、及びこれを通じてその価格の安定化を図るため、米穀の需給の適切な見通しを策定し、公表するものとし、これを踏まえというふうなことを書いてございますが、元々は、米穀の需給と価格の安定は、主従、どちらも主であったかに受け止めることができますが、今回の改正にいきますと、需給の安定が主で、結果的にその価格の安定ということで、需給の安定を図るところが主になって、価格の安定が結果論的な、しかも安定ではなくて安定化ということで、更に濁しているというふうに受け止めてしまうんですね。
元々、価格は市場が決めるものだということは十分に分かりますけれども、生産者にとってみれば、自分のが幾らで売れるかというところが一番ですよね。どれだけ作ったかよりも、所得がどれだけ確保できるかというところが主ですから。別に国の皆さんを食べさせるということよりも、まずは自分が食べていけなければ農業はできないわけですから。
その点で、価格の位置づけが下がったのではないかということを懸念をしています。この点についてはいかがでしょうか。
○鈴木国務大臣 今、近藤先生からもお話がありましたが、米の価格は、需給バランスなど、民間の取引環境の中で決まるものでありまして、国として、米の価格に直接的に関与するということは適当ではないというふうに考えております。
しかしながら、米については、日常生活で欠かせない主食でありますし、国民の生活や経済の安定の観点から、需給の安定を図ることを通じて、結果として価格の安定化を図られていくということが大事かというふうに考えております。
これらの考え方を基に条文化を今回させていただいていて、需給の安定については、例えば、需要拡大とか生産性向上などを規定しておりますし、また流通の実態の把握も規定をしておりますし、民間備蓄制度の創設も規定をしております。
これらの措置により需給の安定を図り、結果として価格の安定化が図られていくという考え方でありまして、価格の安定に今全く責任を持たないということでは決してないというふうに考えております。
○近藤(和)委員 生産者が引き続き生産ができるように、引き続きといいますか、数年前のような形で、米が安いからもう農業はできぬというような事態もいつまた起こり得るか分かりませんので、その点も是非とも御配慮をお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。