発言の流れ
予備自衛官と人的基盤
19発言○野間委員 中道改革連合の野間健です。今日も質問させていただきます。
今回、予備自衛官等の充足、未充足の状況がずっと継続しているということで、予備自衛官で七割、即応予備自衛官で約五割ということでありますので、これを国家公務員そして地方公務員の兼業を特に許すということによって充足率を上げていこうということなんですが、そういうことを国家公務員、地方公務員の皆さんは兼業してもやりたいというのを望んでいるのか、そういったことの何かデータがあるのか。そしてまた、これを、今回法律が成立することによって、その充足率がどれぐらい改善すると思っておられるのか、教えていただきたいと思います。
○小泉国務大臣 今、予備自衛官及び即応予備自衛官の充足状況については、令和六年度末において、予備自衛官は約七割の約三万二千人、そして即応予備自衛官は約五割の約三千九百人となっております。
そして、野間先生からは、この法律案でどれぐらいの効果があるのかというお尋ねに対しては、一概にお答えすることは困難でありますが、今般の特例を設けることによって、国家公務員等が予備自衛官等の職務に対する意欲の向上につながり、今後、予備自衛官等ではない国家公務員等が新たに志願するきっかけにもなり得ると考えています。
また、本法律案では、国の責務として国が行う広報啓発活動を通じて、広く国民の皆様に予備自衛官等の職務の重要性について御関心と御理解を深めていただけるように努めていくということにしております。
この広報活動等を通じて、本法律案における国家公務員等に対する特例の措置を周知、普及することにより、予備自衛官等である従業員を雇用する企業等においても公務員に倣った措置を行っていただくことを期待しており、今後の更なる予備自衛官等の充足の向上につなげていきたいと考えています。
○野間委員 確かにそういう側面があって、充足率は増えていくのかとも思いますし、なかなか正直、劇的にこれが改善されるとも思えないと思うんですよね。先ほどもいろいろ触れられているアンケートについても、退職した自衛官の皆さんが予備自衛官等に志願しない方もいるんですよね。その理由は、やはり、その後の仕事と両立しないとか、いろいろな理由があります。
それで、今回、いわゆる国家公務員、地方公務員に、目をつけてという言い方はあれですけれども、そこに着目して、その人たちに兼業特例を与えるということで、何とか広げようとしているということは分かるんですが、もし、これがそんなに劇的な改善がなされなかった場合、更にどういうことによって充足率を上げようとされるんでしょうか。
○小泉国務大臣 新しい法律、仮にこの審議が皆さんの御理解を得られて成立した暁に、今からそれがうまくいかなかったらと言われるとあれなんですけれども、うまくいく効果を狙って内容を詰めていますので、それは着実に結果を出したいというふうに思います。
ただ、もちろんこれだけやれば十分だということが言えないぐらい充足率が満たしていないところもありますので、例えば、私も今回の制度を様々見た中で、民間企業の中で協力をいただいている事業所を地本の協力事業所ということで認定をしたり、また大臣認定という形で協力してくれている事業者の方をしっかりと明示する形でやっていることはあるんですけれども、正直、今認定件数を見ますと、地本長の認定協力事業所が百一件、それで大臣認定のところが三十二件ということで、率直に言って、私もまだ少ないなというふうに思います。
これだけ世の中で自衛隊に対する信頼も高く、そして自衛隊に対して温かい思いでいていただいている方々は民間企業の中でも多くありますので、こういった制度もより周知をしたり、また積極的に認定に向けた努力を行うことも私は考え得ると思っております。
○野間委員 なぜそういうことをお聞きするかといいますと、やはり、なかなか足りないと、半強制的なといいますか、そういう形で充足率を上げていくことになるやも、後ほどちょっと質問いたしますけれども、その辺をちょっと危惧しております。
続いて、いろいろと私も地方公務員の皆さんなどに、今回こういう法律ができたらどうしますか、兼業しますかということを聞きますと、いろいろな問題が、当然いろいろシミュレーションされていると思うんですけれども、例えば、予備自衛官等の招集が来ました、訓練とかではなくて、訓練であればかなり事前から分かっていますので、それはそれで、自分の仕事との、うまく上司とも話して折り合いをつけることはできると思うんですけれども、災害等があって急な招集を求められた場合、上司から、いや、ちょっとそれは困る、今どうしても大事な仕事があるから、市役所の中の仕事があるから応じないでくれと言われるときもありますね。
そしてまた、災害、地震とか風水害、ある地域で起きたら、やはり、地方公務員の皆さんというのは、消防団に入っていたり、それから、もちろんその自治体の中でのいろいろな災害対応業務があります。しかし、同時にまた、予備自衛官等の招集をその業務上で受ける、自衛隊としても困っているから来てほしいと。
こういう二つの、指示といいますか指令、仕事の要請が来た場合、どっちを優先したらいいんだろうかということも公務員の皆さんは悩んでいるわけですね。どういうふうに考えたらいいんだろうか、自分の任命権者である市長なり町長の命令に従うべきなのか、あるいは自衛隊のそういう招集に従うべきなのか。そういう相反する要請が来た場合、どう考えるんでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官等としての職務と本来の職務のどちらが優先されるかについて、当該職員が恒常的に行う職務は様々であることから、その実態までを把握し両者を比較することが困難であるため、一概にお答えできないことは御理解をいただきたいと考えております。
その上で、本法律案では、国家公務員又は地方公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合において、予備自衛官等になるときに、招集に応じることを含めて所轄庁の長又は任命権者の承認を受けることができるとしております。そのため、所轄庁の長又は任命権者は、予備自衛官等の職務の特殊性を理解していただいた上で、個々の職員が担う職務の内容や実態等を踏まえ、承認の判断をしていただくことになるものと考えております。
委員御指摘の災害発生時につきましては、自治体の状況につきまして網羅的かつ詳細に把握をしているわけではございませんけれども、災害時における自治体の人員や業務の状況は様々であることなどを踏まえ、これまで災害時に招集した際は、事前に予備自衛官等との間で出頭の可否に係る調整を行った上で招集命令を発するという運用上の措置を講じてきているところでございます。
いずれにしても、防衛省としては、予備自衛官等の兼業を行う公務員が招集されることとなる場合に、安心して招集に応じることができるよう、各府省庁や地方公共団体に対して予備自衛官等に関する周知等を行うほか、可能な限り本来の公務に影響を与えることがないよう努めてまいります。
○野間委員 いろいろ協議してということではあるんですけれども、もし、やはり招集に応じられない、自分の仕事の方が忙しくて、そういった場合、罰則とかそういうものというのはあるんでしょうか。
公式会議録の該当発言○小泉国務大臣 罰則があるのかという話ですけれども、防衛出動については罰則等はあるというふうに承知をしていますが、国民保護等招集また災害の対応での招集、こういったものについては、基本的に罰則等は設けていないというふうには承知はしています。
ただ、先生が御指摘のとおり、災害の場合は急にやってくる可能性もあります。例えば、東日本大震災のようなかなり大規模な災害時ですと、即応予備自衛官で、活動人数、これは約三か月ぐらいを取ったものですけれども、千三百五十二人、そして予備自衛官で二百九十四人、こういった方々に活動いただいていますし、最近の、直近でいえば能登半島地震、そこで、予備自衛官は二十名、そして即応予備自は百八十三名で、例えば、予備自衛官の方には衛生支援、即応予備自衛官の方には物資輸送、こういったことなども携わっていただいておりますが、例えば兼業といった形で、地方公務員の方とか国家公務員という形になれば、もちろん、本来のお仕事との調整などを含めて、地本など、そういった様々な調整の中で行っていくというのは当然のことであります。
○野間委員 是非、その辺は曖昧な形ではなく、分かりやすく周知していただきたいと思います。
それと、ちょっとこれは通告はしていないので、分かればなんですが、地方公務員の場合も、当然、労働基準法で労働時間の規制が適用されます。この場合、従来の自分の、例えば市役所での仕事の労働時間に、プラス、兼業した、予備自衛官等として働く時間、これを合算するべきかと思うんですけれども、その辺の労働時間の管理というのはどういうふうに考えているんでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
災害等招集を受けて自衛官となった場合、予備自衛官が自衛官となった場合につきましては、もう自衛官としての身分になりますので、自衛官としての勤務時間管理を行うことになります。
○野間委員 そうすると、従来の自分の業務の時間とは切り離して考えるということになるわけですね。分かりました。
そして、先ほどの木村委員の質問と、ある意味、ちょっと逆の発想なんですけれども、自治体、市町村などで、今のところは、企業と違って、自治体、公共団体には、何人予備自衛官等に応募したからインセンティブを与えるということはやらないということでしたけれども、そこをもう一度確認したいんですね。
といいますのは、やはり市役所とか町村役場とか、誰々さんは応募した、俺たちも行かなきゃいけないんじゃないか、あるいは町長が、そういう意味で是非皆さんも協力してくださいねというようなことを言われると、やはり行かざるを得ない、同調圧力が加わるというのはよくある話なんですね。ですから、そういうことはしない、させないということは、先ほども答弁がありましたけれども、そういうことはないということをちょっと確認させてほしいですね。
○小泉国務大臣 野間先生の趣旨がどういう趣旨かなと思うんですけれども、例えば、ある自治体において、勤めている職員さんが予備自衛官になりました、そして災害派遣に応じて災害の活動に従事をしました、それでも同調圧力を気にして、その職員が頑張ったことを何ら言わないということは私は全く違うと思います。
むしろ、それは同調圧力を気にするんじゃなくて、国のために、また地域のために、社会のために務めていただいて、お疲れさまでした、ありがとうございますというのは、私は逆に、それはねぎらってあげるべきだし、社会としても、私は常々、自衛隊や家族の皆さんが胸を張って任務や生涯設計ができる環境をつくるということは、私の趣旨からすれば、こういった予備自衛官の皆さんも含めて、活動いただいた、活躍いただいた際には、社会を挙げて温かくメッセージを送っていただく、そういった方向性が私はあるべきだろうと思っております。
○野間委員 それは、その方個人のことですね。組織として、そういう、例えば地方交付税の加算の何かインセンティブにする、先ほど企業の場合は公共事業で加算になるということがありますよね、自治体に対してはそういうのはないというのは先ほどの御答弁でしたけれども、そういうようなことはないですね。
というのは、それはもちろん、個人が行って、そうやって頑張ったことをみんなが称賛する、これはすばらしいことだと思いますけれども、やはり、首長から、みんな行ってくれると自分もプラスになるんだよというようなことがあってはなりませんので、そういうことはないということでよろしいですね。
○小泉国務大臣 この予備自衛官等の制度は、もちろん本人の申出が基本ですから、そういう制度になっていますから、先生が懸念されるような、何か本人の意思に基づかないような、予備自衛官等制度を活用するようなことを後押しをすることはありません。
公式会議録の該当発言○野間委員 是非それはお願いしたいと思います。
それと、この兼業の特例法をちょっと外れて、最後に大臣にお伺いしたいと思いますけれども。
三月の参議院での予算委員会、公明党の西田幹事長が高市総理に、これは昭和五十一年、一九七六年の外務委員会での宮沢喜一外務大臣の発言を引用しました。そのときは、宮沢外務大臣は、たとえ何がしかの外貨の黒字が稼げるといたしましても、我が国は兵器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれてはいないといいますか、もう少し高い理想を持った国として今後も続けていくべきであろうという答弁を引用して、高市総理、どう思いますかと言って、高市総理は、いやいや、当時と時代が違うんだから自分はそう考えていないということなんです。
小泉大臣のいろいろないわゆる装備移転、武器輸出ですよね、それに対するお考えを聞いていますと、装備移転をすることで周辺地域の安定を、あるいは平和をむしろ増進することができるんだというお話を度々聞くんですけれども、それだけ聞くと、じゃ、どんどん武器輸出した方が何か世の中は平和になるんじゃないか、バラ色になるんじゃないかとも思えるんですが。
やはり、ただ、この宮沢さんのお話ですと、これは永末英一さんというその後に民社党の委員長もやった方の質問に対して答えているんですが、その前に、やはり、そういったいわゆる武器を供給する側、いわゆる兵器産業というものがある意味でその国の経済体質の中にもうはっきり組み込まれておって、そこに罪悪感というのは伴っていないというのが現状でありますと。宮沢さんの意見としては、経済政策的に言えば、兵器産業、兵器の生産とかあるいは兵器の購入とかいうものはいわゆる非生産的なものでありますから、本当はそういう姿では経済発展というものには余り寄与しないという問題があるということも言っておりますね。
ですから、二つの考え方の相違がここへ出ていると思うんですが、小泉大臣はどうこの発言を受け取りますか。
○小泉国務大臣 この当時の宮沢喜一外務大臣の発言、ちょうど今から五十年前ということで、当時はAIもないですし、インターネットもないですし、ドローンもないですし、高市総理が時代が変わったと言うところは、そういったことを一般論として聞けば、そのとおり、時代は全く違いますよね。
そして、今、落ちぶれた国にはならないということはありますけれども、私はやはり現実として国民の皆さんにも御理解いただきたいのは、今、自衛隊が使っている戦闘機やミサイルも海外の国から買っています。そういった中で、自分たちは買うけれども求められても出さない、そういったことが、本当に万が一のときに助け、助けられという関係が構築できるのかということは、冷静に、この五十年間で激変している安全保障環境をしっかりと御理解をいただいた上で考えていただきたいと思っていますし。
仮に防衛産業に携わっている方々が、そのことが落ちぶれていると言われて、じゃ、日本が、自前の防衛力を誰がつくるんですか、誰がつくってくれるんですか。じゃ、それをやらないということであれば、我々はますます海外から買い続けるんですか。やはりこういったことが現実だと思います。
私は来週、愛知県に防衛産業の現場にお伺いをしますけれども、やはり私は、一部の人はそういったことを悪く言う方はいますけれども、むしろ、そういった方々が、誰かがやらなければいけない仕事をやっていただいていることに対して心から敬意と感謝を申し上げたいというふうに思いますし、社会全体でもそういった理解が広まるように、この五十年間で、五十年間どころじゃないですよね、前回の三文書の改定以降も激変し続けている安全保障環境の厳しさを御理解をいただいた上で、その産業の中で働く皆さんにも温かい目が向けられるように努力をしたいと思っております。
○野間委員 今大臣のお話はいささかすり替えといいますか、私も、国内で兵器を造ったり、防衛のため、自衛のためにやっている方々、頑張っている方々、これをどうのこうの言っているんじゃないんです。それを輸出するということ、広げていくということ。
恐らく宮沢さんが、もうちょっと高い理想を持ってと言った意味は、中国でも北朝鮮でもロシアでも、もちろんアメリカも、どんどんやはり武器を売っていますよね、世界中に、いろいろな形で。その国がどうの、友好国どうのこうのというのはありますけれども、そういった国との同じ土俵に日本が乗っていいんだろうかという一つの問いかけだと思うんですね。ですから、自分の国は自分で守る、そして武器も自分で造る、これは当たり前ですよ。しかし、それをどんどんどんどん、そういった、今申し上げたような国々と同様な形で売って歩くということが日本の理想の姿としていいんだろうかという問いかけだと思うんですね。ですから、それは一つの思想として、考え方として、日本人の生き方として私はあると思います。
ですから、それに対して、いや、そうじゃないんだ、時代は変わったんだ、どんどんやればいいんだというのはちょっといささか、やはり、じゃ、そういう、我々も批判していますよね、中国、けしからぬと、こんな紛争国にいろいろ武器を売ったり、北朝鮮もいろいろなところに売っていますよ、ロケットとか、そういうものと同列視されることのないように、我々は我々の理想を持つべきじゃないかというのがかつて自民党にはあった一つの考えだと思うんですね。その辺は大臣に御理解いただけると思うんですけれども。
○小泉国務大臣 やはり今の野間先生の話を聞いても、じゃ、買うのはいいんだ、だけれども我々が売るのは駄目なんだ、そういった話だとすると、私は全くそこは理解はできません。
やはりアメリカからも買っていますし、またノルウェーなどからも買っていますし、そしてオーストラリアからも買っていますし、こういった中で、自前で全ては賄えない中で、だけれども、我々は理想としては外には幾ら求められても出しませんと。それを貫いた結果、今何が起きているかといったら、売り先は防衛省しかないわけですから、防衛産業はどんどん疲弊をして、もはや自分たちの国で部品も作れない。
そして、私はこの前宮城県の松島基地に行きましたけれども、隊員から訴えられた一つは、飛行機が置いてあっても部品がないから飛べないんですよ。可動率が本当に落ちているんですよ。それを供給できる部品メーカーも、売り先は防衛省しかないですから。民間の経済の現実を考えたら、やはりマーケットが一定程度なければ、そのためのラインだって生産基盤だって維持できないですよね。
なので、今回、オーストラリアが「もがみ」を選定をしてくれて、フィリピンには中古の護衛艦を出す話が具体的に動き始めて、そしてニュージーランドはオーストラリアと同じように「もがみ」型を候補の一つに今出してくれて、この海外に日本のアセットを共有できるという環境が整った暁には、それは、共にメンテナンスをしたり、同じアセットを持っていますから、相互運用性は高まり、そして、オーストラリアは日本から船十一隻の契約ですよ。一隻目から三隻目は日本で造り、四隻目から十一隻をオーストラリアで造るという契約ですが、長期で、防衛産業からしたら一定の見通しが出ますよね。
それが、万が一のときに、自前の継戦能力を持っていなければいけないというときの本当に死活的な重要な基盤となるんだということも御理解をいただければ、決して我々野放図に出すわけじゃないですから、国連加盟国百九十三か国のうち協定を結んでいる十七か国しか対象にしませんから、その中で、求められて我々は厳正な審査と的確性を判断をした上で、ちゃんと義務づけを課した上で出すということが、五十年たってもなお、それでも今の安全保障環境でそれをやることが落ちぶれているという批判は私は全く当たらないというふうに考えております。
○野間委員 大臣のお考えは分かりますけれども、なかなか、それが本当に世界の中で正当化されるのかどうかは、また議論をさせていただきたいと思います。
時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。