発言の流れ
導入・その他の質疑
1発言○若宮委員 おはようございます。自民党の若宮健嗣でございます。
最近の小泉大臣の委員会での御答弁、実にすかっとするような、胸のすくような答弁が非常に多く、今日も是非、その胸のすくような答弁をよろしくお願い申し上げます。
私、一期生のとき、ちょうど小泉大臣のお父様、小泉純一郎総理の時代に当選をさせていただき、振り返ってみますと、二〇〇六年、防衛庁が省に替わりました。初代の久間章生大臣の時代から約二十年ほどたっておりますけれども、本当に、まさに今、この情勢を見ますと、隔世の感があるな、そう実感いたしております。
様々な課題がありました。九〇年代、イラク戦争がありました。イラク戦争では、日本が何ができるのか、実は何もできなかった、だからお金を出した、だけれども、攻められたクウェートからは感謝の言葉がなかった。残念な結果でありました。その後、PKOやイラク特、あるいは海賊対処、様々な課題を対処するための法案を作りましたけれども、どうしてもトータルではなかなか対応できなかった。
そこで、二〇一五年、平和安全法制ができ、そしてこの平和安全法制の下で様々な部分ができるような形になってまいりました。その後も、更に十年間が過ぎ、今、国際情勢は本当に激動の中にあると思っています。
私は、実は、自分のこの前の選挙のときでも、私のテーマとしても申し上げたんですが、安全保障というとどうしても狭義の軍事的な面、あるいはそういったところにスポットが当たりがちなんですが、私自身は、包括的安全保障という概念が非常に重要ではないかと思っています。これには生活も入る、そして国土も入る、そして経済も入る、そして未来、これはもちろん技術革新あるいは子供の教育の部分も含まれますが、入ってまいります。
そして、さらには、科学技術の進化によって、戦闘様相が大幅に変わってきました。今では当たり前のことになってきましたけれども、陸海空それぞれの分野と、そしてまたサイバー、電磁波、あるいは、それに加えて宇宙の分野、様々な分野があって、当時、私は、実は国防部会長のとき、二〇一八年のときには、クロス・ドメインといって、領域を横断しながら考えていかなきゃいけないね、こういう発想で大綱と中期を作らせていただきましたけれども、今ではそれでは絶対間に合わない、まさに、マルチドメイン、全てを同時並行で捉まえながら、何が最も脅威を除去するのに最適、ベストミックスかを瞬時に判断をしていかなければ対応できない時代になってまいりました。
そしてまた、さらには、一国だけでは問題の解決はなかなか難しい。例えば、共通の価値観を持つ、手を組める共通のパートナー、信頼できるパートナーとどれだけ手を握り合えるかどうかというのが大きな分かれ目になってくると思っています。一国だけでは解決できない、じゃ、どういった形で連携、提携するのか。まさに装備品の共同開発、これは一つの大きなポイントになってくると思います。あるいは共同訓練もポイントになってくると思います。そして、その上で、メンテナンスやアップグレードをしていくことも、やはりこれは、共通の部品共有も含めて必要なポイントだろうと思っています。
実は、後ろに浜田元大臣がおられますけれども、GCAPを具体的に進めさせていただきました。小泉大臣も今担当されていらっしゃいますけれども、本当に、紆余曲折、いろいろな側面がありました。この場では申し上げませんが、いろいろな形の案が出て、最終的には、今スタートラインに立ち、順調に進めておられるかと思います。
また、昨年、無事に受注を取れましたオーストラリアのフリゲート艦、これも先般、小泉大臣におかれては契約の調印に行かれたと思いますけれども、これもなかなか、紆余曲折、いろいろありました。
実は、小野寺大臣だったとき、私は防衛の政務官をやっておりました。一回目、潜水艦のときには、日本は残念ながら負けてしまいました。その負けた失敗も繰り返しながら、どうやって次にはうまく展開していこうか、様々な工夫が凝らされておりました。
そこで、先般、政府は、装備移転三原則の運用指針、これを改定をしました。そして五類型の撤廃を行いました。また、本改定にはフィリピンの国防大臣が歓迎の意を示すなど、様々な日本の技術や装備に対して海外からも高い評価をいただいております。
また、小泉大臣におかれましては、インドネシア、フィリピン、この連休中にも御訪問されたかと思いますけれども、実際の現場での所感も踏まえた上で、今後の運用指針の下、どういった形でこの装備に関して展開をしていくのか、大臣の決意と具体的なお考えをお聞かせいただければと思います。
防衛調達・契約
7発言○小泉国務大臣 おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
若宮先生のお話を、歴史的に振り返りながらお話をいただいたことで、私も改めて、様々な、今、防衛装備移転の現場を預かる者として、今までの歴代の大臣始め政務の皆さん、そして、若宮先生のように国防分野で取り組まれてきた方々の礎の下で私は今仕事をしているということを忘れてはならないという気持ちでいっぱいになりました。
特に、二週間ほど前にオーストラリアに行って、「もがみ」型の最終的な契約完了のサインを私とマールズ副首相で見届けましたけれども、あのときに、防衛省の職員、担当する自衛官の中には、レセプションで涙を流す者もいました。やはり、大きな装備品の移転の裏ではチームがどれだけの苦労をしたか、そして今までの紆余曲折の中で、外にはなかなか言いにくい分野でもありますので、携わった職員たちにとっては、私以上に計り知れない感慨があったのではないかなというふうに思います。その重みを受け止めながら、具体的にこれからも結果を残せるように進めていきたいと思います。
特に、今先生からお話のありました最近のインドネシア、フィリピン訪問につきましては、それぞれの、シャフリィ大臣、そしてテオドロ大臣と会談を行い、我々の防衛装備移転三原則、そして運用指針の改正を踏まえて、防衛装備・技術協力を推進していくことで一致しました。いずれの会談においても、改正された制度の下、具体的な装備協力を進めていくことへの歓迎が示され、我が国の防衛装備品への高い期待を改めて感じました。
具体的には、インドネシアとの間では、ワーキンググループを設置をして、両国の海洋抑止力の向上に資する防衛装備、技術分野の協力を推進すること、そしてフィリピンとの間では、海上自衛隊の練習機TC90、そして「あぶくま」型護衛艦を含む防衛装備品の移転に向けて、今回設置したワーキンググループの下で具体的な議論を行うことで一致しました。
そして、数日前になりますけれども、ニュージーランドからは、今、オーストラリアと同じ「もがみ」型の自衛隊の船については、イギリスとともに候補の一つとして正式な発表がなされるなど、これから安全保障の環境を日本にとって望ましいものへと創出していくというツールとしてこの防衛装備品の移転があるんだというふうにかねがね説明してきたことが、具体的な絵姿をもって表れてきたのではないかなと思います。
オーストラリアの「もがみ」、そしてフィリピンの「あぶくま」、ニュージーランドの、将来、仮にということでありますけれども、「もがみ」、このような広がりが見えたときに、自由で開かれたインド太平洋というものが防衛装備の面からも具体的な形として浮かび上がってくる姿を国民の皆さんにも感じていただきながら、決して新たな戦争は起こさせない、こういった抑止力と対処力を地域全体で広げていくんだ、このことについても、この防衛装備移転の政策の重要性、必要性というものを国民の皆さんに御理解いただけるように、これからも積極的に情報発信なども努めていければと思います。
○若宮委員 ありがとうございます。
今大臣おっしゃるように、確かに、防衛装備品が同じものを使うことによってその地域全体の抑止力が高まると思います。そしてまた、相手の国の産業界と日本の産業界との連携が深まることによってお互いの理解が更に増長されて、お互いのメリットもある、さらに、その地域の相手の国との連携が深まってくるかと思いますので、是非お進めをいただければと思っております。
さて、今、いろいろお話を申し上げておりましたが、防衛省の政策、先ほど申し上げたこの二十年間、庁から省に替わって以来、どんどんどんどん仕事の量が拡大をしてきています。私自身、防衛の政務に就かせていただいた何年間を含めても、日に日に拡大していくのが、もう毎年毎年仕事量が増えていく、ところが、防衛省は四局のまんまずっと体制が変わっていないのが現状であります。
実は、この四局で動いている中でどうしても足らざるところ、あるいは、これは人的なものもそうですけれども、組織として部署をしっかりとやはりつくって、それ専門の部隊をつくらなければ、なかなか全世界に向けては対応し切れないのではないかな、そういったことも私は肌身で感じたところであります。実は、この四局をやはりもう一局増やすべきではないか、そう考えております。
今、防衛政策局の中にかなりいろいろなものの業務が押し込まれているところでありますけれども、例えば先ほど申し上げましたように国際協力の問題あるいは防衛協力の問題、共同訓練の問題、そして相手国との根回し、調整、様々、あるいは多国間演習もあります。地域全体との調整をしていくには、やはり一つ局として構えた方がいいのではないか。例えばの一つの例ですが、国際協力局とか、あるいは防衛協力局とか、そういった形の中で課を、しかも幾つかの課、これは共同開発の課、それからまた共同演習の課、あるいはそれを総合調整する。例えば、全世界には武官が各国大使館に派遣をされています、この武官からの情報を収集することによって、どの国で今どんなニーズが、必要とされているのか、どんなものを求めているのか。日本は自動車産業がたけています。日本の機械あるいは日本のそういった装備品には高い信頼があります。そうした意味では、こうした内局にも、これはUC含めた形での部局として一つ局を設け、そしてまた課を増やしていくべきではないかなと考えています。
この辺りは防衛省だけで決めるわけにはなかなかいかないと思います。内閣人事局も関わってくるかと思いますので、その辺りも含めて、何とかそういった方向性に導いていただければと思いますが、大臣の御所見はいかがでございましょうか。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
先日は、細田委員からも同じような趣旨で、防衛省、やはり体制強化が必要じゃないかというありがたいエールをいただきまして、そして、若宮先生からも今同じようにエールをいただきました。若宮先生はあと一局という話ですけれども、私個人的には一局どころじゃないというぐらいの思いです。
というのも、本当に予算もこれだけ増えていますし、そして業務についても、国際的な業務がどれだけ増えているか。私が昨年の十月に就任して、まだ私は防衛大臣になって半年程度です。その間で、ヘグセス長官とは六回、韓国の安長官とは既に四回、そしてオーストラリアのマールズ大臣とも五、六回ですか、毎月、そして頻繁に、そして今夜は夜の十一時半からイギリスとフランスが主催をするホルムズ海峡に関連するオンライン会合がありますので、今夜は職員も含めて深夜勤務になります。
こういったことに加えまして、最近やはり各国の防衛大臣と話していて日本は全く違うなと思うのは、例えばインドネシアの大臣は国会に行くことは一度もないと言っていました。私は、昨日は七時間、参議院の決算ですし、今日は衆議院と参議院で国会ですし、私がこれだけ国会に出るというのが日本は当たり前ですけれども、その裏側にはどれだけ職員の国会対応業務があるか。
こういったことも含めて、あらゆる業務を、増えてきた業務に加えて、今までの当たり前とされてきた業務に加えてやっているということも、私はやはり、働き方改革も必要ですし、業務改善も必要ですけれども、副大臣はようやく一人から二人へということをこの前、衆議院の委員会では法案をお認めいただきましたけれども、この体制強化はもう本当に政府を挙げてやらなければいけないという思いを防衛大臣としてはほかの関係する政府の担当部局にも御理解をいただけるようにしていきたいと思います。
局を増やすなら、課長級の十人分はコストを削減して持ってこい、こういうような、いわば霞が関の常識みたいなものを乗り越えていかなければ、幾ら言っても体制は強化できないという大きな壁がありますので、是非、安保委員会の皆様にも御指導、そして応援をいただきながら、体制強化を必ず実現をしたい、そういう思いです。
○若宮委員 力強いお言葉をありがとうございます。
本当に私自身も思いますが、多分、大臣自身が実際に仕事をされておられて、今のままではどうにもならぬな、もうちょっと手厚くしていかなきゃいけないというのをお感じになっておられると思いますので、私どもも精いっぱい努力をしてまいりますけれども、大臣におかれても御尽力をいただければと思っております。
さて、軍民を問わず、昨今では様々な分野で技術革新が加速度的に進んでおります。まさにAIとか無人機、あるいは戦闘様相というのも大幅に変わってまいりました。システムというのが本当にいかに重要かということもまさに言える時代になってきたと思っております。
これは研究開発をしていてはなかなか間に合いません。ウクライナの例を見ても、すぐに即戦力、実装できるかどうか、この辺りが非常に重要なポイントだと思いますが、企業側にとってもこれはやはり準備が必要なポイントになります。
こうしたスピード感を持って実装できるように進めるためにはどういった形のものが必要なのか、あるいは、役所としても、あるいは省としても、産業界としてもどういった取組をしていくのか、その辺りをお聞かせいただければと思います。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
ロシアによるウクライナ侵略では、長期戦への備え、すなわち十分な継戦能力の確保の重要性が明らかになるとともに、無人機の大量運用や電子戦、AI、それから宇宙、サイバー、情報戦といった要素を駆使した新しい戦い方が出現しております。これに各国が対応を急いでいるという認識でございます。また、戦場では、従来と比べ極めて短いサイクルで装備品や戦術が更新され、迅速かつ柔軟な技術革新が重要になってきております。
我が国においても、ウクライナの教訓等も踏まえながら、長期戦にも対応して抑止力を高めることができる生産基盤を有するとともに、新しい戦い方に迅速に対応可能な防衛産業を構築していくことが喫緊の課題であると考えております。
そのため、例えば、民需が見込めず安定供給確保が困難となる重要装備品の製造設備を国が保有することも含めた国による直接的な関与の強化、それから状況に応じて装備品にも転用可能なデュアルユース物資の供給力の強化、国立研究開発法人、大学等、スタートアップ等を含め、防衛イノベーションエコシステムの構築による最先進科学技術の活用、それからファストパス調達の活用等を通じた有望な技術を有するスタートアップ企業等の参入促進、それから汎用品を徹底利用したミサイル、無人機の開発、製造などなどといった施策も含めまして、産業界や経済産業省等の関係省庁と緊密に連携しながら検討を進めてまいりたいと思っております。
○小泉国務大臣 済みません、ちょっと今の補足をさせていただくと、最近、スタートアップ、ベンチャーキャピタル、インキュベーターなどとも意見交換をしていますと、やはり具体的な課題として言われる一つが金融面における課題です。
例えば、政府系金融機関において、今なお武器や武器関連製品の事業に対する投資に制限を設けているため、これらの機関から出資を受けたベンチャーキャピタルも防衛分野に投資できない、こういった状況が生じていること、それと、リードタイムが長過ぎてスタートアップの資金繰りの悪化を招いているとか、こういった関連のところがありますので、今日は委員のメンバーの中には自民党の中でもスタートアップの関連の政策を進めておられる方もたくさんいらっしゃいますので、やはりこういう金融面の部分の壁も乗り越えていかなければ、防衛産業の創出というものは日本としてはまだ遅れていますので、ここの課題も認識をしながら、我々からできることもやっていきたいと思っております。
○若宮委員 力強いお言葉をありがとうございます。
実は私、これは質問しようと思ったんですが、最後、お話だけさせていただければと思っているんですが、今、小泉大臣がお話しになったような形のもの、これは、実は半官半民で一個そういった民間の企業みたいなのをつくってはどうかという御提案を実は前からさせていただいておりました。
そこには、例えば重工さん、もちろん政府は半分出すんですが、電気、あるいは情報通信、あるいはソフトの会社、あるいはサイバー、あるいは、そこに商社や、今おっしゃったように保険や銀行の金融機関も含めた形で、リース会社もいいかもしれません。そうした形で、世の中のマーケットはどうなっているのか、今後の展開は何を開発していったらいいのか、どこの国に売れるのか、そういったものもマーケットリサーチできるような会社も一つつくってはいかがかなと、これは提案でございますので、時間が過ぎましたので、この辺りで終わらせていただきます。
いずれにいたしましても、精いっぱいこれからも頑張ってまいりたいと思いますが、大臣におかれましても全力を尽くしていただければと思います。
ありがとうございました。